という、どちらも MSCI KOKUSAI 指数に連動するファンドです。とはいえ、ここでの試算は個別銘柄の騰落率がどうとかは全く関係なく、変数は信託報酬・分配利回り・配当税率のみで、保持しているだけの状況で確実に引かれる金額がどちらが少ないかを比べてみようという趣旨です。そのため、分配利回りなどの数値は必ずしも実態に即しているわけではありません。
以下では、元本100万円を両者に投資し、簡単のため1年後に騰落0の場合の残金を比較しています。また配当税率は、現在の軽減税率の10%を想定しています。また簡単のために、信託報酬は毎日差し引くのではなく、1年後に一気に引かれるとします。1550の分配利回りを2%と仮定しました。(隠れ費用なども無視しています)
1550 | SMT | |
---|---|---|
元本 (A) | 1,000,000 | 1,000,000 |
信託報酬 (B) | 0.2625% | 0.525% |
信託報酬引き後 (C=A*(1-B)) | 997,375 | 994,750 |
分配利回り (想定) (D) | 2% | 0% |
分配金 (税引き前) (E=A*D) | 20,000 | 0 |
分配金 (税引き後) (F=E*90%) | 18,000 | 0 |
分配落ち後資産 (G=C-E) | 977,375 | 994,750 |
元本+分配 (H=G+F) | 995,375 | 994,750 |
その差625円 (0.00625%) ですが、信託報酬の安さが効いて、1550が有利という結果となりました。信託報酬の大きな差ほどには結果にあまり差がつきませんでした。
しかし、これで話は終わりません。配当税率が本則の20%に戻る可能性が高くなってきました。以下では、配当税率のみ20%になったとして、同じ計算をしてみました。
1550 | SMT | |
---|---|---|
元本 (A) | 1,000,000 | 1,000,000 |
信託報酬 (B) | 0.2625% | 0.525% |
信託報酬引き後 (C=A*(1-B)) | 997,375 | 994,750 |
分配利回り (想定) (D) | 2% | 0% |
分配金 (税引き前) (E=A*D) | 20,000 | 0 |
分配金 (税引き後) (F=E*80%) | 16,000 | 0 |
分配落ち後資産 (G=C-E) | 977,375 | 994,750 |
元本+分配 (H=G+F) | 993,375 | 994,750 |
なんと、結果が逆転してしまいました。
たかが分配金、たかが10%の差と侮るなかれ。やはり税金は資産運用の敵ということですね。
※計算間違いなどありましたら、ご指摘いただけますと幸いです。