2010年1月23日土曜日

外国債券に対する考え

私の外国債券投資に対する考え方は、山崎元氏と同じで、期待リターンは国内債券と同じであると考えています。なので、債券に投資したければ、国内債券(商品としては個人向け国債)で十分と思っています。

もちろん氏の考え方に影響を受けている部分もありますが、それ以上に、2007-2009(?)の financial crisis で身をもって為替変動の恐ろしさを経験した(未だに経験中...)ためもあります。

実は、件の金融危機までは、私もご多分にもれず、分散投資と思って外国債券に投資するインデックスファンドを買っていました。私は2007年の始め頃から投資を始めたのですが、その時に外債ファンド(為替ヘッジなし)の過去の値動きを見ると、2001年くらいから年5%以上のレートできれいに上昇していました。今から思うと、特にその期間の後半は円安の影響が大きく出ていただけなのですが、その時の私は、浅はかにも、外債でも儲かりそうだ、と思っていました。FXで外貨ロングポジションをとるだけでスワップで稼げる良い時代でした(私自身はFXはやっていませんが)。

しかし、米ドルが120円→90円、ユーロは160円→130円など、瞬く間に20-30%も外貨の価値が下がり、それに伴って私の買っていた外債ファンドも同じように価値が下がってしまいました。このファンドは未だに塩漬け状態です(塩漬けなのは外債に限りませんが...)。

為替はゼロサムと言われますが、これはスワップも含めてのことです。高い授業料を払ってそのことに気づいてからは、外債への追加投資はやめました。ただ、やはり損失を確定させる勇気がなく、将来の値上がりを期待してまだ持ち続けています。さて原点に復帰する日はやってくるでしょうか...

バランスファンドについて思うこと

よくバランスファンドの利点として、自動的にリバランスしてくれる点が挙げられています。

確かに、内外株、内外債券等、異なる「アセットクラス」への配分率をある割合に自動的に調整してくれるのは、そのようにいろんなものに投資している人にとっては便利に感じられるかもしれません。

しかし、普通のファンド、例えば株式に投資するファンドであれば、ファンドマネジャーの決めた割合の、複数の株式に自動的に投資してくれているわけです。また例えばTOPIXに連動するインデックスファンドであれば、TOPIXに連動するように、自動的にそのファンドに含まれる株式の割合を調整してくれています。

なので、とりわけ「自動的に配分を調整してくれる」ということをもって、通常よりも高い信託報酬を取ることの理由にはならないと思います。(通常のファンドもバランスファンドも、同じ「配分調整」の仕事をしているわけですし)

そう考えると、例えば、債券と株に50%ずつ投資するバランスファンドは、その信託報酬が、バラで買ったときの信託報酬の平均程度でないと、ぼったくりと言っていいのではないでしょうか。

山崎元氏のやや過激に見える主張も、根本は同様な考え方があると思います。